コロナうつ、コロナ疲れ、免疫力を高めるには?医者のススメ。
コロナ疲れにはどのように対処すればいいでしょうか?
「現時点では、重症化するのは高齢者や持病のある方が多く、子供や働き盛りは不顕性感染や軽症が多いようです。
私が考えるのは、ストレス対策と免疫力アップです。
組織の責任者ともなれば、政府の発表やニュースに敏感になるのも仕方ないでしょう。
しかし、そのたびに副腎が刺激されて疲れます。
ですから、ニュースを見る時間を減らすこと。
恐怖感や不安であおられるのではなく、意図的にリラックスして楽しい時間を過ごすことだと思います。
あとは手洗い、唾を飛ばさないようにマスクをする、むやみに人の集まるところに行かない程度を守っていればいいでしょう」
――今から自分でできる免疫力を上げる対策はあるでしょうか?
「ビタミンCはストレス対策に役立ちます。
柑橘類でもいいですが、市販のサプリメントは効率的に取れるでしょう。
また、積極的に日光に当たると、ビタミンDがつくられ、免疫力も上げられます。意識して体を動かし、細胞内のミトコンドリアを活性化させると体力がかなりアップします。引きこもってばかりではなく、適度に外出、ストレス発散をしましょう」
ミトコンドリアの主な役割のひとつが、アデノシン三リン酸(ATP)の産生。
副腎内のミトコンドリアが機能低下を引き起こすと、ATPは減少。コロナ疲れの原因ともなる。
ミトコンドリアを元気にさせる他の方法としては、「ファスティング(断食)」がある。
御川医師が実践しているのは、1日1食や2食の日を設ける方法。1食にした日は消化の負担が少なく、翌朝の目覚めがよいそうだ。
テレワークで自宅にいる今、水分を十分に取りながらファスティングをする絶好の機会かもしれない。
▽みかわ・やすひと 医学博士。「ナチュラルアート クリニック」(四ツ谷)院長。国立国際医療研究センター救急部、川口市立医療センター救命救急センター医長、愛宕病院ER―救急蘇生センター救急部長を歴任。災害派遣医療チーム(DMAT)チームリーダーとして東日本大震災に出動。